第54回粉体技術専門講座
基礎から学ぶ「実用・晶析技術」
-“所望の粉体を得る”晶析設計と結晶品質評価の演習・実習-

[概要]

未曾有の大災害に遭われ被災されました皆様に、心よりお悔やみとお見舞い申し上げ、一日も早い復旧・復興を衷心より祈念いたします。この大災害以前より、為替、化石燃料の価格変動の増大や、資源ナショナリズムによる資源確保の困難など、日本のおかれた情勢は緊迫しています。この際、技術者が取り組むべき課題は、エネルギーと資源問題の科学的な解決です。特に化学装置の高度化には、触媒・溶媒選択・相平衡などによるグリーンケミストリー化が必須で、省エネルギー分離操作である晶析は、重要な解決手段です。
本専門講座は、晶析の初学者を対象とした入門コースとして2001年より隔年開催された講習会で回を重ねて5回目となりました。前回2007年のテキストとソフトウエアの内容を全面的に見直しました。今回は特に、結晶構造と結晶形態について新たに章を設けて、実習として分析装置に触れることも企画しました。
パソコンを用いた演習も行います。申し込みされた方には資料と課題を前送し、予習してから参加することができます。
晶析プロセスは、装置内が非平衡状態で、その過飽和度によって影響される現象が、核発生や成長現象さらに破砕や凝集現象など複数の非線形現象であることを特徴としています。相図、過飽和度、攪拌、核化、成長、粒径分布といった基礎的な知識の上に、結晶形状、多形に対しても注意しなければなりません。そのため、操作因子が多すぎて解析できないと考えられがちです。しかし、ごく簡単なモデルを仮定すると、表計算ソフトウエア上であっさり計算することができます。装置設計理論は、この複雑な現象を整理・簡略化して容易に検討することができるのです。
晶析は、機能性の固体を生成する操作として、医薬・バイオ・ナノテクノロジーなど最先端の粉体技術の一つとして注目され、化学品の80%は何らかの工程で晶析と関係しているといわれています。本専門講座の対象者は、初心者から化学のエキスパートまで幅広く、職場での実用はもちろん、職場内教育にも応用していただけるでしょう。

日時: 2011年10月13日(木)~14日(金)
     13日(木) 13:00~17:20、14日(金) 10:00~17:00 (全2日間コース)
場所: 千葉工業大学 津田沼キャンパス 新1号棟2F会議室
参加費: 40,000円(会員)、 50,000円(一般)、 20,000円(学生)
申込締切: 平成23年10月8日(金)
申込先:(社)日本粉体工業技術協会 本部
http://www.appie.or.jp/event/seminar/index.html Email:iuchi@appie.or.jp FAX:075-354-3581
※参加お申込みはホームページからお願いします。または、参加申込書をFAXでお送りください。参加申込書はを詳細ボタンよりダウンロードできます。
問合せ先:(社)日本粉体工業技術協会 晶析分科会 代表幹事 山崎康夫
Email: info@crystallization.org

[プログラム]
1日目 10月13日(木) 13:00~17:20
13:00-15:00
【演習】パソコンを用いた晶析装置設計理論の演習
日本化学工業株式会社 山崎康夫氏・西田貴裕氏
15:10-16:10
【講義】スケールアップに役立つ晶析プロセス設計理論
多形制御・回分晶析・反応晶析のための設計定数の考え方
富山大学地域連携推進機構 城石昭弘氏
16:20-17:20
【演習】粒径分布測定方法とその解析
財団法人塩事業センター 長谷川正巳氏

2日目 10月14日(金) 10:00~17:00
10:00-11:00
【講義】アミノ酸製造における晶析技術
千葉工業大学工学部生命環境科学科 川喜田哲哉氏
11:10-12:00
【演習】“所望の結晶品質を得る”晶析操作法
東京農工大学大学院工学府 教授 滝山博志氏
13:00-14:20
【講義】熱分析やX線・分光分析データを見てわかる結晶品質の評価方法
東京農工大学大学院工学府 教授 滝山博志氏
14:20-15:00
【講義】最新分析機器の紹介とその応用技術
テックアナリシス 久田浩史氏
メトラー・トレド株式会社 高井浩希氏
15:15-17:00
【実習】実習で見て触って理解する結晶物性の測定法
千葉工業大学工学部生命環境科学科 教授 尾上薫氏・松本真和氏
千葉工業大学材料解析センター 長田龍介氏